多田 尚矢

香川県出身の私は、母校香川大学の医局に入局することは決めていたものの、初期研修を始める段階では診療科まで決め切れていませんでした。そんなとき、研修で回った香大消化器内科には、臨床・研究にとことん力を注ぐ先生、仕事と家庭のバランスを上手にとる先生、家庭に重きを置きながらも仕事を続ける先生など、多様な働き方をされている先生方がおられ、それぞれ自分のスタイルで仕事に臨まれているように感じました。ワークライフバランスの概念がまだ十分に浸透していなかった当時、この医局はすでにその先駆けだったと思います。自分のキャリア設計も描けていなかった研修医の私でしたが、「この医局なら、どんな働き方をしても対応できる」と確信し、入局を決めました。

現在は教授や医局長のもと、女性のワークライフバランスも含めた全医局員へのキャリアサポートがさらに進化し、関連病院にまで行き届いていると思います。当科は県内に多くの関連病院を持ち、選択肢の幅が広く、臨床・研究ともに十分な経験を積める体制も整っています。私も3〜6年目は市中病院で研鑽を積み、6年目で大学院へ入学、7年目で大学に戻りました。臨床を離れたくなかったため、基礎研究ではなく臨床研究を行い、大学院を卒業しました。そしてこうして働いている間に「全国どこでも通用する診療能力、特に内視鏡分野で香川に貢献したい」という思いが強くなり、医師10年目で東京慈恵会医科大学への国内留学の機会をいただきました。国内屈指の内視鏡センターで3年間研鑽を積み、得られた経験と人脈は何事にも代えがたい財産となり、私のキャリアの大きな転機となりました。

そして香川に戻った今、大学院進学や留学など外へ飛び出す選択肢も柔軟に支援してくれる、この医局の魅力を改めてかみしめています。診療科の選択やキャリア形成に迷っている方も、ぜひ一度話を聞きに来ていただけたらと思います。